ブラ○モトシ 懸魚編 Vol.4 箱根九頭龍神社の丸懸魚
夏に行った箱根で、とても面白い懸魚を発見しました。
懸魚編は久しぶりなので、少々「懸魚」について解説を。
「げぎょ」と読みまして、日本の建築には欠かせない飾りです。
屋根の中心になる骨組み(ここらへんは詳しくないので名称は知りませんw)の一番端に付ける飾りのようなもので、寺社や古い民家などで見ることができます。
昔の木造建築にとって「火事」は最大の敵でしたので、水っぽいものをお守り代わりに飾る風習があるようなんです。それで魚をかたどったものを飾った、という説と、神にささげる魚という説があるんですが、まぁいずれにせよ古い建築で見られる飾りと認識してます。
これがまた色んな形があって、興味深く、寺社の写真を撮りながらその形を楽しんでます。
懸魚編一覧
過去のブラモトシ懸魚編でも語ってるので、興味があればどうぞ。
ブラ○モトシ 懸魚編 vol.3 小石川 伝通院
貫き無し猪目のシンプル懸魚。
というよりもやっぱり光り輝く葵の紋が目を引きますね。
以下ちょっと周辺ぶらりを、、、
寺社編で改めたいところの伝通院。
正式名称は「無量山 傳通院 寿経寺」。
徳川家との関係が深い伝通院の建立にはちょっとややこしい事情があって、
そもそも菩提寺の増上寺に家康の母「於大の方」を埋葬しようと思ったら、増上寺の住職が
「増上寺を開山した人の師匠が開いた寺にしなさい、そうしなさい。」
ってな感じで今の伝通院の場所に決まりました。
いや、正式には別の場所(小石からの播磨坂と吹上坂の下あたりの宗慶寺の場所。)から移動してきました。
で、於大の方の法名「伝通院殿」にちなんで院号を伝通院にしたんですね~。
簡単に説明するのも大変な感じで出来あがったってわけです。
てなわけで、伝通院内は葵の御紋だらけ。
今回は懸魚専用レンズ「ビビターオートズーム」を引っ提げて行ってきました!
Vivitar autozoom 1:3.8 85-205mm
M42マウントのなんかでかいレンズで購入価格は500円(笑)
ズーミングしても胴体が伸びないのはいいんだけど、そもそも重くって推定重量2-3Kg。
軽くk-xの本体が電池入れて600gだからバランス悪すぎ!
三脚に乗せると気をつけないとレンズがグルンと回転してしまいます。
で、アホみたいに重いし、ほとんど持ちだしてなかった(というかまともに撮れなかった)んですが、これがね、意外とね、よく写るんですよ。
伝通院の本堂は結構な高さなんですが、これなら懸魚も狙い打ち。
ついでにお寺の方に「なんだか立派なカメラお持ちですね」と声をかけられてしまう位に。
実際はでかくて重いだけなんですけどね。
澤蔵司稲荷 慈眼院
伝通院右脇から善光寺坂を下る途中にあるのが澤蔵司稲荷。
これもややこしいんですが江戸以前は神仏習合ってことで、結構混在してたんですね。
神社とお寺が。
伝通院の塔頭寺院ってことで慈眼院が開かれて、その中に澤蔵司稲荷を作ったよ。
ってところなんですね。「たくぞうす」と読みます。
善光寺坂のムクの木
えーこの稲荷と伝通院の間に巨大なムクの木があります。
うーん。巨大。
道路拡幅工事やら空襲やらで道の真ん中にでちゃうは、幹は切られちゃうはでかなり小さくなったらしいんですが、でかいです。
というか、枝が電線に絡んでるけど大丈夫かな?
ということで、この木のおかげでその昔は木から向かって右側だけが道の幅だったってことがわかりますね。
いい!
もう、完全に僕の頭の中では昔の善福寺坂が見えております。
そう!今回の目的はこの善光寺坂!
というところで、それはまた坂道編で。
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↑この炎天下の中は中々きついですね…ていうか写真の本で読んだけど、ほんとピーカンだと写真が難しい!
ブラ○モトシ 懸魚編 vol.2 鉄砲州稲荷
中央区、湊。鉄砲州稲荷の懸魚はバッファロー型。
一枚目は手水舎の懸魚。
二枚目が本堂の懸魚。
手水舎はどっちかというと「ひつじ型」
本堂は「バッファロー型」
前回鳥居の話で28mm位がほしい、と言いましたが、懸魚を捉えるには135㎜以上が欲しい所。
そう考えると
- 一眼レフ
- 28mmレンズ
- 50㎜レンズ
- 135mmレンズ
- コンパクト
この装備で臨むのがいいのではないかと思案中。
「懸魚編」ももう少し撮り方に工夫したいところです。
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↑懸魚は基本上にあるから結構離れた場所から望遠で抜くか、逆に広角で景色ごと抜くか…。とか考えるのが楽しいです。
ブラ○モトシ 懸魚編 vol.1 鎌倉建長寺 寿福寺
建長寺総門 重蕪懸魚? 鱗あり。
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ブラモトシ、寺社編・坂道編に続いて懸魚編をスタートしたいと思います。
基本はフェイスブックのアルバムの再編です。
ちなみに懸魚とは…?
懸魚は日本建築の屋根部分の骨組のはじに飾る装飾で、火除けの意味合いから水っぽいものを飾るという説もあれば、神様に捧げた初漁の魚からきているという説もあるんです。
ぶら下がっている板部分が「懸魚」
棒みたいなのが「樽の口」我が家では「ジョイスティック」と呼んでます。
その棒の根本が「菊座」その周りの模様が「六葉」。
豪華なものには雲みたいな飾りがついてて「鰭」と呼びます。
自分のFBアルバムから引用しました。
ではまず建長寺の懸魚から。
で、なぜ今「懸魚」なのか。
大学で日本建築をちょいとかじったという妻と、
歴史大好きな僕は、
寺社に行くとまぁ色々話がはずむわけなんですが、
案内板とか見て僕が歴史について解説をする。
次いで妻が建物について解説をする。
で、時代とか格式、歴史なんかを考察して最終的に
だからこんな造りなんだね。とか言って楽しむわけです。
で、で、その中で懸魚というものに色々な形があって、
単純にデザイン的におもろいなと。
というわけでチョコチョコ懸魚をコレクションしてきたいと思います。
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あ、あと「げぎょ」って響きもいいよね。