NO ESCAPE とは
「いい写真って、言葉から逃れてるんだよ。」
発端はここにありまして、詳しくはイチローさんの記事を見てください。
暫定解 ~「良い写真とは?論」は、もしかしたら論じる事自体が不毛なのかもしれない - B side of Ichiro S.
このところ「自分が撮った好きな写真と嫌いな写真」について考えていて、僕は基本的に自分が撮った写真はすべて好きですから、それじゃあどうしてそんな好きなものの中に「好き嫌い」が生まれるのかなぁというのがずーっとモヤモヤしてたわけなんです。
単純に失敗した!とかじゃなくって、ちゃんと撮れているものでも「なんじゃこりゃ?」っていうのが結構あるんですね。
でも、好きなんですけどやっぱりなんか気に食わない。
で、
- 主題とか副題とかなんだかよくわからない
- あまりにも普通すぎてなんかよくわからない
- ていうかなんでそんなもの撮ったの?
ってのがあるんですよ。
で、今回それらの写真をいままでの中からセレクトしてお届けしてみたんですね。
でで、やってるうちになんかわかってくるかなぁなんて。
一応目標を100枚に設定してはじめてみました。
言葉で表せないから撮るんだよ
「かわいい猫がいてね」「このケーキおいしそうでしょ」「とても素晴らしい夕焼けだったんだー」
それで、しばらくやっている(写真を選んで貼っていく)うちに段々と気がつきはじめてきて、それらの写真ってのはね、上に書いたような言語化できないような魅力を感じたから写真に撮ったんだと。
とりあえず29枚まで貼ったところで今、なにをしてたのかを書いてるんだけどその中にあったこの一枚でちょっと気がついたんです。
僕はこの写真を撮った時に「あれ?なんで撮ったんだろう?」って言葉にしたことを思い出したんですよ。
で、現像してスキャンして画像になった時にもう一度「あれ?」って言ったんですね。
それで今回思い出したの。
「あ、頭の上に黄色いのがある」って撮ったんだな~と。
だから、そういうのに限って「よし、あれ撮るぞー」とは思ってないから撮った時の一瞬「良い」と思ったんだなぁとね。
でもそのこと自体はあんまり覚えてないから「んーなんか良くって撮ったのになんで撮ったんだろう?」ってなるんですわ(この、コロっと忘れちゃうところは話たことある人ならわかるでしょ?)
で、たまたまこの信号機は思い出すことができたんだけど、そうじゃない「なんか良いんだけどなぁううん?」という写真はあんまり見せないできた気がするですね。
NO ESCAPE
ほんでね、どうしても「この写真はね」って語りがちなんだけど、だからこそ「自分でも言葉にできない」ものを認めるってのができなかったんだけど、言葉に言い表せないものを撮ったんだからそれでいいじゃないか、という結論に達したわけなんです。
ということで、転じて「言葉に逃げない写真」という意味でした。
ああ、すっきり。