スナップ #23
面倒くさいフィルムのカメラを使うのはわざわざ万年筆で日記を書くのとか、時刻を調べるのに手巻きの腕時計を使うとかまぁそういった楽しみがあるから、この楽しみを知らない人には知らないままでいてもらっても良いと思う。
こうした僕の文章のように、主語と述語もおかしければ起承転結もしない、とりとめも無い写真が好きだ。でも実はそういった写真の中にこそ「人となり」が現れたりする。
「これはきっと良いって思われるぞ」と思って撮られた写真には不思議とその臭いがしみついて離れない。良い写真が撮れる瞬間はそんなこと考えていないことが多い、少なくとも僕はそうで「こうなるぞ」とか「こうしてやる」と思った瞬間になえる。
それでも撮ることには撮るんだけど現像してみるとそのなえ方は一層増す。
これからは少しずつ写真を使って語れるようになりたいので、そんなことにも少し挑戦していきたい気がする。