ブラ○モトシ

ISO400 F8 1/125

ライク・ア・ローリングストーン

20140925 LeicaM4-P NoktonClassic35 400TX D76 004

忘れもしない9月25日。
写真展搬入の日、僕は会場に向かって権之助坂を下っていた。
朝から少し調子が悪かった、だけどいつものようにライカを肩の上に乗せて会場までのわずかな間もシャッターチャンスがないかと辺りを見回していた。

その時その瞬間はおとずれた。

車に轢かれたのなら走馬灯が回るだろうし、不意の病ならブラックアウトするかもしれない。
しかしその時は違った世界が回転したのだ!

何かにつまづき、前のめりに倒れた僕はとっさに右手のカメラを空に掲げ、そのまま前転受け身。
クルンときれいに立ち上がった。

「あたたたた。」と痛くもないのに恥ずかしさを紛らわしたのだ。

その倒れる瞬間、直前に撮ったのがこの写真だ。
この1枚を撮って「今日は縁起が悪いんだきっと」とカメラをバッグにしまった。

だから2014年9月25日はこの1枚だけ。

20140918 LeicaM4-P NoktonClassic35 400TX D76 014

転がるところから7日前の同じ場所、やっぱり僕は撮っていた。
どうもここが気になるらしい。

転がる岩、君に朝が降る

Snap#88 Shinkiba#2

20140904 LeicaM4-P Summarit50 400TX D76 001

夕暮れ、曇った公園。
人はいない。

階段を下ろうとした時に彼が僕を見た、しゃがむ。

猫は1/15以下で撮ると大抵ぶれる、被写体ブレ。
警戒はしているけど逃げ出しそうにないので僕の中で猫写最遅速の1/30に合わせる(例外あり)。
絞りはF4がジャストなところだけど、あまりピントを合わせている暇もないのでF5.6。
階段が段階的にボケるくらいの深度で。

これがどのレンズだったらパーフェクトにいっただろうか。
結果的にはとてもカッチカチのネガになってしまった。

敗因は・・・

  1. ズマリットのF4以降はカッチカチ
  2. ズマリットとTXの組み合わせがはじめて(これまでフジばっか)
  3. いつものエルマリート向け現像だった

それにしてもこのズマリット、すごく気に入っているんだけどいかんせん重いという理由の為か出番が少ない。クセが強いのがわかっていながら全然使いこなせてないのだ。
F2~F2.8辺りでかなりフワッとした良い写りをするんだけど、、、
それだけを生かした一連の作品群みたいのが撮れないかしら?

とか考えながら撮った後、実はこの猫は僕を見たのではなく目の前のヘビを見ていたのだった!
僕は「うわ」と小さく言って過ぎ去りましたとさ。