ブラ○モトシ 坂道編 vol.6 港区 狸穴坂
港区麻布狸穴町と麻布台二丁目境
going up to “狸穴天国” 東京はお洒落な迷宮
サザンオールスターズ「愛と欲望の日々」
出だしで歌われる「まみあな」とはここ「麻布狸穴町」のことでしょうか?
都内に「狸穴」はここだけなので、おそらくそうなんでしょうね。
また、FC東京のマスコット「東京ドロンパ」はここの出身であるという設定らしく、そう思うといままで気にもしなかったこの地名が何やら近しいものに感じてくるから不思議ですね。
そんな狸穴坂はロシア大使館西側の側面を下るおよそ250m程度の坂。
傾斜はそこそこなものの距離があるので若干なだらかに感じます。
僕は基本一直線に細い坂が好みなんですが、幅広の坂としては緩やかなS字カーブが魅力的でした。
ロシア大使館からの下り道は、東京アメリカンクラブの石垣が真新しいのと、反対側の斜面が建設中の為すこし趣がありません。
坂中腹の写真のあたり、木造2階建ての民家が昔らしい景色を演出してくれていたので、一枚。
まみとは雌タヌキ・ムササビまたはアナグマの類で昔その穴が坂下にあったという。採鉱の穴であったという説もある。
港区の標識にはこのように書かれてました。
これ以外にも「魔魅」(妖怪)がでるからとか、採掘用の穴(間歩・まぶ)が開いていたからと諸説あるようですが、ようするに少しうっそうとしていて、坂下には何やら洞穴が開いてるそんなところだったんですね。
タヌキも妖怪も採掘場もやっぱりどれもちょっとオドロオドロしいものを感じるから、昔から少しうらぶれた雰囲気だったのでしょう。
ところでこんな話があるので少しご紹介します。
昔、この坂の下に作兵衛蕎麦という蕎麦屋があった。
そして、狸穴には古だぬきが住んでいて江戸城の大奥を荒らしまわっていた。
ある日この古だぬきは内田正九朗という武士に討ち取られたんだけれど、哀れに思った作兵衛さんはこお古だぬきを屋敷に祀ったので「狸蕎麦」と呼ばれて大変繁盛したそうな。
めでたし、めでたし、、、、ん?
たぬき・狸穴・大奥?
「愛と欲望の日々」はドラマ「大奥~第一章~」の主題歌。
ん~なんかつながりが見えてきた気が??
では古地図を見てみましょう。
秋田安房守下屋敷が、現在のロシア大使館の敷地になっていますね。
坂下、現在の「狸穴公園」前の東西に走る道はまだ無く「この辺り十番と云う」と書かれた通りを南下すると現在の麻布十番駅近くへと抜けます。
江戸開府当時はまだ農村地帯だった麻布。
次第に都市化が進む中で、坂下に空いた穴の真相は…謎になってしまったんでしょうね。
坂を下りきった地点の標識。
ここから手前方向に進むと古河沿いの道へ至ります。
おそらく謎の穴もこの辺りに??
景観:★★
斜形:★★★
歴史:★★★★
総合:★★★
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愛と欲望の日々って曲知らなかったんで探したらありました↓PVもなんか江戸な感じです。